理事長所信
一般社団法人留萌青年会議所
第65代理事長 伊藤 悟
はじめに
私は自分が住むマチ留萌が大好きです。それはJCを通じて多くの人の出会いや、仲間とたくさんの時間を共に過ごし、学ぶことで感じさせて頂いたからです。そんなふるさと留萌は少子高齢化、過疎化の勢いが止まることを知りません。責任世代である私たちは、このマチを次の時代を生きる子供たちにとって魅力的な場所として引き継ぐことができるでしょうか。働くところ、住むところは選べますが、ふるさとは選ぶことができません。一般社団法人留萌青年会議所の活動は、このふるさと留萌を次の世代に引き継ぐためにあります。
【地域の活性化】
地域はそこに暮らしている人びとで形成され、地域の子供たちは未来を担う大切な存在です。子供たちは大人への成長過程において、様々な経験を通じて自分自身の将来に関心を持ち、将来に向けての進路を選択していきます。しかし、娯楽が増え、趣味趣向の多様化した現代では、子供たちが地域に触れる様々な体験をする機会は減少しています。留萌地域は、都会に比べ豊かな自然環境に恵まれており、日本文化特有の四季が織りなす農産物や海産物の宝庫です。私自身、高校を卒業と同時に留萌を離れ戻ってきましたが、地域の食材に触れ生活する中で、ほんとうに一年の季節を通して誇れる食材があると実感しました。そして、その食材の活かし方もまだまだ未知の可能性を秘めています。「食」の視点から地域を知る体験は子供たちが地域の魅力を再確認する契機にもなります。
歴史や文化、人々の営みに触れ、仕事の重要さ、面白さを伝える機会を提供し、子供たちが夢や目標を持つきっかけづくりをします。大好きなふるさと留萌を子供たちに残す。それは、私たち責任世代の大人が背中を見せ共に歩むこと。子供たちは純粋無垢な視線で私たちを見ています。様々な職に就く我々の英知を集め、どんな困難にも果敢に挑む勇気を持って、がむしゃらに汗を流し情熱を持って子供たちにこの地域と自分の可能性を伝えよう。
子供たちがふるさと留萌に誇りを持ち、将来留萌地域を支える人財に成長する未来をつくろう。
【組織の活力】
私たちは、明るい豊かな社会の実現を目指し日々運動を展開しています。その私たちの活動において欠かすことができない最も大切なもの。それは、仲間の存在です。一人でも多くの想いを結集し、共に行動すれば、その運動がマチをより良くすることでしょう。
また、卒業制度を持つ青年会議所は、常に会員の拡大を行っていかなければ減少の一途を辿ります。メンバーが減少することで事業が縮小するという危機感と、メンバーが増加することで私たちの活動は無限に広がる期待感をメンバー全員が共有し、一人でも多くの同志を増やそう。
【人財開発】
留萌青年会議所は、昭和31年3月3日、26名のこのマチを愛する青年たちにより、「ニシン漁の衰退で疲弊したマチを我々青年が再興する」という熱い想いの下、ふるさと留萌を明るく豊かなマチにするという確固たる理念により創立されました。今、私たちが青年会議所活動をできるのも、先輩諸兄が幾多の時代において、様々な社会問題を勇気ある行動で、青年としての英知と勇気と情熱で乗り越え、強いリーダーシップでマチを牽引してこられたからであります。
私たちは今を生きる青年として、ふるさと留萌のために、強いリーダーシップでマチを牽引していかなければなりません。
そのために、何事に対しても自らが率先して行動する強い意志を持ち自らの口で言葉にし、目標に向かって行動していきましょう。掲げた目標に挑戦し続けていくことで、地域から必要とされる人財へと成長しよう。
【組織運営】
留萌青年会議所の意思決定機関である総会や理事会などの諸会議は、地域が抱える諸問題や課題の解決に向けて、成果の伴う有意義な議論を交わせる場にならなくてはなりません。明るい豊かな社会の実現に向けて運動を展開する組織の根幹として、運営基盤が希薄になれば組織の衰退にも繋がって行きます。そのためには私たち一人ひとりが自らを律し、規律ある厳粛な運営を常日頃から意識する必要があります。すべては愛するふるさと留萌のために私たち一人ひとりが組織運営の重要性を理解し、今まで以上に責任感と使命感を持ち、強い組織を築き上げよう
【広報】
マチづくりに関わる団体として、人びとは留萌青年会議所にどのような印象を持っているのでしょうか。私たちが日々、ふるさと留萌をより良くするために、地域に根差した活動や運動を行っていても、それを地域住民に広く周知できなければ意味がありません。メンバー一人ひとりが普段から周りの人に言葉で伝え、理解して頂くだけではなく共感を呼ぶ広報が必要です。
明るい豊かな社会の実現は私たちだけではなく地域に住む市民や行政、関係諸団体とともに将来の留萌について考え行動につなげることで実現します。
共感を得ることで協働につなげるという意識を持ち私たちの活動を伝えていきましょう。そうすることでさらに地域に必要とされる魅力ある組織となろう。
【音楽合宿のマチ留萌】
本年の音楽合宿実施をもって、留萌青年会議所主催事業として一区切りをつけます。年々道内各地からの需要が拡大し、「地域資源の利活用」「地域の活性化」「地域コミュニティの創造」「青少年健全育成」という目的は達成されました。さらには、合宿を経験した生徒が留萌市内に就職するなど大きな効果も生み出しました。
そして、いちばんの要因は音楽合宿サポーターの存在です。これまで、合宿運営にあたり様々な協力をしてくれました。私たちの想いを汲むサポーター、彼らとともにその集大成を迎えます。立ち上げ当初の熱い想いを胸に音楽合宿を実施しよう。
【呑涛まつり】
るもい呑涛まつりは、大中小様々な山車が練り歩き、ライヤー(雷夜)の掛け声や祭囃子が響き渡る、熱気溢れた夏の風物詩であり、ふるさと留萌を感じる誇るべきまつりです。
昨年30回目という節目を迎え、参加団体の協力を頂き、一体感のある太鼓の演奏を行いました。それは、子供たちに熱気溢れる姿をみせることで将来まつりを支える青年に成長してほしいという想いからであります。
これからも歴史と文化を紡ぎ、留萌の誇りとしてなくてはならない郷土愛溢れる呑涛まつりを市民とともに創り上げよう。
【結びに】
留萌青年会議所という学び舎で、素晴らしい仲間とともに議論を尽くし更なる成長を目指しましょう。お互いの成長を求め切磋琢磨し、互いを頼り合う関係を築きましょう。マチを知り、危機感を抱き、強い意志を持って声高らかに行動しましょう。 私たち一人ひとりがマチを想い、自分たちにできることを考え自らの言葉にして行動し続けるJAYCEEとなった時、大好きな留萌が「明るい豊かなマチ」となり、子供たちが自信を持って誇れるふるさと留萌になるのです。
65年目をお預かりする現役会員として、このマチを愛する一人の青年として「明るい豊かな社会の実現」のために、自らの想いを伝え、行動し、第65代理事長として今の時代の決断をしていきます。
今まで先輩諸兄が長きに渡り築いてこられた留萌青年会議所の魂を伝承し、全身全霊をかけて理事長職を全うすることをお誓い申し上げ、2020年度の理事長としての所信とさせて頂きます。
マチの未来を想い描き
自らの言葉で伝え
仲間と共にがむしゃらに行動しよう
スローガン
「有言実行」
~すべては愛するふるさと留萌のために~